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【全国の学校に届けたい】かつらぎ町のドローンプログラミング導入3年~CoDrone EDUで何が変わったのか?徹底レポート~

こんにちは、吉田のヨッシーです。

今年も和歌山県かつらぎ町で 4日間・8校・計14コマ のドローンプログラミング出前授業(使用機材:CoDrone EDU)を担当してきました。

この取り組みは、単発ではありません。かつらぎ町 × 桃山学院教育大学 × 札幌国際大学 × HDL合同会社 の産学官連携で取り組んできたプロジェクトです。

今年の授業は、その3年間の積み重ねがはっきりと現れる内容になりました。


ドローンプログラミング体育館での授業
体育館ではたいだいこんな感じ♪


■ かつらぎ町×大学×企業が築いた3年間

【1年目】産学官の連携スタート

この年は基礎固めのフェーズ。・小中9年間のドローンプログラミングカリキュラムを作成・先生研修の実施・町内すべての小中学校でCoDrone EDUを使った出前授業・代表チームによる成果発表(テーマ:かつらぎ町をドローンでどう良くできるか)

“ドローン×プログラミング×教育”の土台がここで生まれました。


【2年目】実践フェーズへ

前年を土台に、実践が一気に加速。・カリキュラムのブラッシュアップ・先生研修を継続・全学校でCoDrone EDUを使った出前授業・プログラミングによる成果発表の質が大幅に向上

子どもたちの「試行錯誤する力」が育ち始めた年。


【3年目】定着と文化への移行

そして今年は“定着”を強く感じたフェーズ。・夏の先生研修・町内すべての学校でドローンプログラミング授業・先生方から「自分たちでも授業してみたい」という声が増加

かつらぎ町全体が、ドローンプログラミングを教育文化として取り入れ始めたそんな実感のある3年目となりました。


ドローンプログラミング理科室での授業
集中し取りますな

■ 子どもたちの成長スピードがすごい

授業していて圧倒的に感じたこと。


“子どもたちは確実に育っている”

・授業経験のある子は試行錯誤が速い

・グループ対話が活発で、参加できていない子がほぼいない

・クラスに2〜3名、理解が異常に早い“プログラミング強者”

・3年前に5年生だった子が中学生になり「ヨッシーやん!」と声をかけてくれる

ただし、飛行中の機体を追いかけて隣のドローンを踏みそうになる子もいて、物理的仕切りの導入は改善ポイント。


ドローンプログラミンググループミッション
ミッションについてセッションしてるね!

■ CoDrone EDUの“現場リアル”

先生方から「動きません、、、」と持ってこられる機体の多くは モーター交換で復活 します。

ただし、“ドローン=壊れやすい”というイメージがつくと授業活用が一気にしぼんでしまうため、

モーターや前面ガードは“消耗品”であるという認識を学校・先生・子ども全員で共有することが大切です。


ドローン故障メモ
だいたい部品交換で復活するよ♪

■ 先生方も年々 “主体的” に

今年は特に、先生方の姿勢がとても前向きでした。

・授業に積極的に参加・子どもと一緒にCoDrone EDUを触る先生が増えた

・一部学校ではバッテリー未充電などの課題もあり、運用面の改善ポイントも明確に

3年続けたからこそ見えた“校内運用の壁”でもあります。


ドローンプログラミング先生も積極的
先生も積極的!わーい!

■ 授業運営は14コマで大幅アップデート

今回の出前授業で、よりスムーズな現場運営が生まれました。


● Blockly事前準備 授業前にCoDrone Blocklyを開いておいてもらう運用に変更 → 進行が劇的にスムーズに。


● Google翻訳による日本語崩壊を防止 最初に全員で言語設定を統一。


● トラブル対処ルールの統一 「画面リフレッシュ → 再ペアリング」でほとんどの問題が解決。


● 安全指導の最適化 CoDrone EDUの正しい持ち方・緊急停止などを最初に説明 → 事故リスクが減少。


ドローンプログラミング準備
ドローンプログラミング準備、、、ストーブから離れられない、、、

■ 今後のかつらぎ町のドローンプログラミングへ

3年間やってきたからこそ、次のステージに必要なものも見えています。


● メンテナンス体制の整備 モーター・フレーム・コントローラーの交換体制を教育委員会 or 当社どちらで行っていくかを決める必要があります。


● 次回研修は“実技重視”がベスト・モーター交換・フレーム交換・トラブル対応・2025年6月完全移行の新Blockly

現場が本当に必要としている部分を深めます。


● 学年縦断カリキュラムへの発展複数回受けた子は変数・センサー系にも挑戦できるレベル。

「小5→中3」の縦の流れをつくる時期に入っています。

● 保護者との連携はさらに効果的

アンケートは・授業改善・保護者報告・学校としての成果の可視化に大きく貢献。町全体でドローン教育への関心が高まっています。


大谷小学校
大谷小学校、、、オオタニだと!?

■ ドローンプログラミング導入3年を振り返って、伝えたいこと

この3年間の取り組みを通して、私は強く感じました。

ドローンプログラミングの導入には “成功の流れ” がある。


● すでに導入している学校の皆さんへ 最初は上手く回らなくても大丈夫。定着フェーズは必ず来ます。かつらぎ町では、それが明確に“3年目”に訪れました。


● 導入後、続かなかった学校の皆さんへ それは「できなかった」のではありません。続けられる体制が、まだ整っていなかっただけ。

機材、準備、研修、この3つが揃えば必ず立て直せます。


● これから導入しようとしている学校の皆さんへ ドローンプログラミングは、・試行錯誤する力・対話力・成功体験・地域とのつながり・学びへの意欲

あらゆる力を自然に育てます。

CoDrone EDUは、その入り口として最適なツールです。


● 最後に ドローンプログラミングは、特別な学校だけができるものではありません。どの町でも、どの学校でも“文化”になる。

かつらぎ町がその証明です。

そして私は、この3年の経験をもとに、

導入している学校にも、続かなかった学校にも、これから始める学校にも、“一緒に次の3年をつくりましょう。”

という思いで、このレポートを届けました。

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